零下の日が続く真冬の朝、操業を始めたばかりの製造工場様からSOSの電話がありました。
エアコンを暖房運転にして工場の操業を始めたところ、配管から水があふれだし、
「みるみるうちに工場内が水浸しになってしまった。急いでなんとかして!」
というレスキュー依頼です。
車で急行すると、工場の床一面に水たまりができています。
このままでは高価な製造設備に損害を与える可能性もあるので、
急いで原因の特定と応急処置をしなければなりません。
エアコンは一般に冬の暖房運転では、
室内の乾燥を防ぐため加湿しながら室温を暖めているのですが、
湿気の50%ほどは戸外に放出しています。
おそらくこの浸水は、戸外に放出されるべき水が逆流しているものと思われます。
しかも、これだけの量の水が室内に逆流しているということは、
排水管がどこかで目詰りしているとしか考えらえません。
真冬の排水管のトラブルでよくあるパターンは、
外気に触れている配管部分の水が凍結して排水管をふさいだり、
破裂したりするトラブルです。
そこでレスキュー隊員はまず、
排水管の最終出口であるドレン管をチェックしに行きました。
近づいて見ると予想通り、ドレン管と地面の間に太いつららができていて、
きっちりと排水口にフタをしていました。
この寒さで水滴がつららになり、少しずつ固まって成長し、
ついに排水口をふさぐ太さになっていたのです。
急いでつららを取り除くと、溜まっていた水がどっと放出され、
とりあえず工場内への水の逆流は収まりました。
しかし、このままにしておけばまたトラブルが再発するので、
配管を切断して、
ドレン管と地面の間につららができない程度の
十分な距離を確保することにしました。
以来、同様のトラブルは発生することがなくなりました。
工場の担当者様からは、
「急いで駆けつけてくれ、しかも迅速に原因を見つけ出し対処してくれた。
さすがは三神設備さん」とお喜びいただきました。